日本のGW時期に当たる中国の労働節ですが、今年も5/1はお休みで、そして5/2と5/3は強制的に前後の土日から1日ずつ奪い、念願な5連休になっていました。旅行者があんまりにも多いと予想できますので、個人的にはあんまり出たけたくありません。しかし、たまたま航空券を検索して、江西省贛州市というあんまり聞いたことがない場所を見つけて、航空券の値段もホテルの値段も手頃なので、ここにしました。親や友達に贛州へ行くと伝えたら、みんな揃ってどこって戸惑っていました。中国の中でも、知名度が低い場所です。
カン州市は江西省の西に位置し、東は福建省、南は広東省、西は湖南省に隣接しています。成都から飛行機で2時間ちょっとかかります。カン州の贛という感じはやや複雑ですが、市内では「章水」と「貢水」という2つの川が流れて、やがてここで「贛江」として合流しています。贛という字も、異体字として「贑」が存在しており、左側は「章」、右下は「貢」です。「贛」は江西省の略称で、贛州は歴史的には江西省の省都の南昌より有名で、歴史文化のある都市です。
前振りが長くなっていますが、もう1点を強調しないと、今回は全体的に天気が悪く、思い通り動けませんでしたし、写真もイマイチでした。スケジュールは以下の通りです。
5/1 19:10成都天府空港~21:25贛州黄金空港 市内ホテル宿泊
5/2 贛州市博物館→贛州文廟→福寿溝博物館→魏家大院
5/3 江南宋城歴史文化地区→郁孤台→古城壁→蔣経国旧居→八境台→灶兒巷→馬祖岩
5/4 通天岩(予定、雨のため、中止)→標準鐘→贛州公園→
22:10贛州黄金空港~5/5 0:35成都天府空港
ホテルに到着したら、すぐ出前を頼みました。
初めてみた丸ごとのピータンが入ってる肉スープ。驚きの旨さ。しかも安い!出前のスープで8元。
江西省の米粉が有名。米粉の炒めがおいしい。辛さを控えめにしていますが、どうやら私は江西省の辛さに大丈夫です。
展示物はまあまあかな、博物館自体がきれいです。館内に植物園があり、まるでシンガポール空港を思い出してくれます。
博物館を出て、贛州市中央公園を抜け、目当てのレストランへ。
江西料理は辛さで有名です(たぶん中国一番辛い省?)。四川料理は香ばしい辛さで、ブラス山椒による痺れですが、江西料理は醬油ベースで、いろんな種類の唐辛子が入ってるものが多いです。そして、広東省に近いところにあるということで、一人前の壷蒸しスープも多いです。
贛州文廟は約千年前に建て始め、現存建築は1778年のものです。文廟は孔子を祭るところで、中国では珍しくないですが、文廟の隣にある慈云寺塔は1023年に建て始め、今は現役小学校の敷地にあり、観光客は立ち入りできません。
文廟から少し歩くと、福寿溝博物館に到着。新築の無料な博物館で、北宋時期贛州古城の地下にある排水システム「福寿溝」の仕組みを説明してくれます。千年にわたり使う都市排水システムの凄さに感心しました。
すぐ近くは魏家大院。古い客家(土着の人から、外来の客人として区別される漢民族の分支)建築の豪邸で、清から民国時期で使われていました。
晩御飯は江西省名物、米粉魚。米粉の上に味を染み込んだ魚のスライスを乗せて蒸したものです。米粉魚を入れた簡単なコース料理、「四星望月」は毛沢東が名づけたもの。月は米粉魚、四星はほかの4つの料理(当時は拌鱼丝、清炒雪豆、腊肉炒春笋、梅菜扣肉でしたが、今は何でもOK)。その時、士農工商という4つの階層はすべて共産党とう月に向かってるという政治的な意味が含まれているそうです。
翌日はホテル近くの市場で朝食狩り。
カン州古城は北宋時期から一番よく保存されてる古城です。ちょうど労働節時期で有名ゲームとコラボしていました。初めて訪れる私にとっては違和感がありますが、現地人には新鮮でしょう。
郁(鬱)孤台はカン州名勝地で、古くから詩人たちがたくさんの詩を残しました。一番有名なのは宋の詞人辛棄疾です。
古い城の上に歩くと、次は蔣経国旧居(混んでたので、写真を取っていませんでした)です。蔣経国は蒋介石の息子で、中華民国の大統領になった人です。こちらで約3年間暮らしをしていました。
また、古い城のお散歩を続くと、次の名勝は「八境台」です。これを上ると、カン州八景全部見えるということで名づけられました。
藏兵洞(古代の軍隊を隠すためなもの)は結構なスケールです。
ランチは江西名料理「醋果子炒大肠」。もつの白い部分を全部取って、4種類の唐辛子と一緒に炒めるものです。かなり辛いですが、私はまだ大丈夫みたいです。
カン州の浮橋はかなり有名で、小さな船をたくさん繋いてできた橋ですが、あいにく連日の雨で浮橋をみえませんでした。
灶兒巷は古い町並みで、民家や民宿今でも使われています。写真映えスポットです。
馬祖岩は少し郊外になります。唐代の名僧馬祖道から由来していますが、お寺もあり、カン州を一望できるので、宋の時代にはすでに登高地として有名です。
最近できた馬祖岩の桟道、もう少し歩きたかったですが、雨が降り始めました。
夕食はホテルで出前を頼みました。
最終日は通天岩(通天岩は唐から掘り出された石刻仏像群)へ行く予定でしたが、ひどい雨で、やめました。午前中はホテルでゆっくりしました。午後は適当に廻りました。
郵便局に行って、カン州の風景印全部をゲットしました。平日以外で風景印もらえるのがありがたい。
3日間のカン州はやや多いです。まあ、今回は天気に恵まれていなかったので、ゆっくりと巡りました。物価が低く、歴史も長い、料理も四川人の味に合っています。しかも今回行くところすべて無料です(通天岩のみ有料)。観光にかなり力を入れているようですが、労働節のような休暇があると、トイレ掃除とかは間に合わないこともあります。次、江西省へ行くとしたら、景徳鎮へ行きたいかもしれません(笑)。