瀋陽市は遼寧省の省都であり、中国東北地方の最大規模の都市です。清の前期、北京に遷都するまでは国都とされ、盛京と呼ばれています。旧満州国時代のこともあって、近代歴史知識がある日本人なら、「奉天」という名前は聞いたことがあるでしょう。
今回は週末を使った一泊二日の旅でした。スケジュールは以下のとおりです。
11/11 8:30-11:25 成都天府空港発、瀋陽桃仙空港着
11/12 小河沿早市→張氏帥府→瀋陽金融博物館→ランチ→遼寧省博物館
瀋陽の所在地
ランチはローカル市場の鍋包肉と麻辣拌
鍋包肉は中国東北の名料理で、豚ひれ肉をスライスし、衣をつけてさっと揚げ、甘酢をかけたもので、外はサックと中身はやわらかい肉の食感とほどよい酸味が大人気です。瀋陽の人は甘酢より、トマトソースが好みのようです。
麻辣拌は四川のマーラータンからアレンジしたもので、ここの味付けはごまタレに、甘いものにするのが好みのようです。
清朝の太祖ヌルハチ(努爾哈赤)の皇城「瀋陽故宮博物院」は北京の故宮とともに世界遺産になっていますが、北京のよりずっと小さい(12分の1)です。清初期はそれほど財政的によくないことがわかります。入り口付近で25元/人でガイド(20人ほどのグールプ)を付いて、解説を詳しく聞くことにしました。建物は基本当時のママ(修繕あり)ですが、中身は清の全盛期に乾隆帝に持ってきたものか、現代で復元したものばかりです。
瀋陽で一番の繁華街は中街で、歩行者天国になっています。土曜の夕方5時、暗くなっても、こんなに寒い中でも結構賑わっています。
彩電塔夜市はテレビタワーを背景に夕方店舗のほうが締めてから、夜12時までに屋台が並んでいます。夏とかは列が多いようですが、冬の今はガラガラ。
東北の朝市は有名です。未明から賑やかです。その中、瀋陽で一番人気なのは歴史が200年以上を有する小河沿早市です。
張氏帥府は1914年に建てられ、北方系軍閥のトップに君臨した張作霖および長男張学良が住んでいました。私宅だけではなく、官邸としても使われていました。3階建ての耐火レンガ造りで、とても立派でした。
帥府のすぐ隣は瀋陽金融博物館で、共通チケットなので、少し見物しました。
ランチは瀋陽名物「鶏架(燻製鶏ガラ)」
最後は空港から近い遼寧省博物館です。遼寧省の歴史といえば、中国人としてどうしても近代の悲惨の歴史(日本関連)に結びつけますが、この博物館に訪れてみると、遼寧省の歴史はこんなに長いんだと気づき始めました。
今回の旅一番のサプライズは、遼寧省丹東市に住んでる友達が当日私が瀋陽に来たことを知って、幼い双子の世話をご両親にお願いして、瀋陽まで来てくれて、ほぼ10年ぶりに会えたことです。友達が10年前に私とともに八王子に住んでいて、首都大学東京の院生に受かったのに、家庭の事情で帰国しました。それ以来です。一晩いろんな話をして、一緒に夜市、朝市、帥府へ行きました。お土産に丹東産のカニをいただきました。美味しかったです。今度ぜひ双子を連れて四川のパンダを見にきてくださいね。