戸惑いながら進む

日本も中国も好き。旅行・文化・思いつき

12月の南京の旅

南京は中国東部にある江蘇省省都で、かつて三国・呉や明など10の王朝の都が置かれて、江南の政治・経済の中心地です。前からずっと行きたかった旅行目的地で、今年の暖冬で秋景色が結構ズレて、オフシーズンのはずの12月上旬でも秋景色を楽しめるということで、南京旅行を決行しました。

 

今回は母、伯母(母の妹)を連れて2泊3日の旅です。南京へ行くと言ったら、興味津々の感じで、滅多にないチャンスなので、一緒に行くことにしました。私は仕事があったので、3日目には帰らないといけないのですが、母と叔母は南京から高速鉄道で一時間も要らないところの揚州(そう、揚州チャハンのあそこ)に行って2日間旅行しました。私も揚州の旅は次の楽しみにして、今回の南京の旅は以下のとおりです。

 

12.9 9:05-11:05 成都天府空港発、南京禄口空港着

総統府(南京中国近代史遺址博物館)→夫子廟・秦淮風光帯

12.10 鐘山風景区(明孝陵→中山陵→美齢宮)→南京博物院

12.11 南京城

12:10-15:00 南京禄口空港発、成都天府空港着

 

南京に着いたら、地下鉄で都心へ、目指したのは人気店「南京大牌檔」、コスパ抜群の南京料理店ですが、土曜のお昼なので、一時間も待っていました。南京料理は基本甘いので、ひと口なら味見できますが、ずっと食べるとすぐ飽きちゃう私たち四川人でした。でも多分日本人のお好みの味だと思います。

「南京大牌檔」で食べたランチ

具体的に見てみましょう!この魚がおいしかった

たまたま選んだ店は南京の有名なセレブ感満載の商業施設「德基広場」の中にあって、その商業施設なんとあの有名な豪華トイレの所在地です。

この3つのトイレは2000万元(約1億円)、1200万元、 800万元を使っていますが、
どれが一番高いのか当たってみてください

豪華は豪華ですが、機能性としてはちょっと...

 

総統府は南京のシンボルです。1912年孫文が臨時大総統に就任した際から総統府として使われていて、清の時代は江寧織造署と両江総督府、そして太平天国の天王府でした。いい天気で週末ですし、府内見物がとても混んでいました

総統府

中は人が多すぎます

太平天国時代の王座(復元)

昔の副総統室
(総統室の見物客が多すぎて、写真撮れませんでした)
構内の庭がわりと空いてて、しかも秋景色がきれい

淮河は南京の母なる川であり、金陵の歴史・文化の発祥地です。詩句には秦淮河がたくさん出てきます。例えば:

泊秦淮

秦淮(しんわい)に泊す

(唐)杜牧

煙籠寒水月籠沙(煙は寒水を籠め、月は沙を籠む)

夜泊秦淮近酒家(夜、淮に泊し、酒家に近し)

商女不知亡国恨(商女は知らず、亡国の恨み)

隔江猶唱後庭花(江を隔てて猶唱ふ、後庭花)

夫子廟・秦淮風光帯

賑わっています

あんまりにも有名で、しかも夜がおすすめだと聞いてて、夫子廟・秦淮風光帯に行ったら、人混み!船に乗る人の列がすごかった。船代が高いし、並びたくないし、やめました。

昔からの町並み

夫子廟は秦淮河北岸の貢院街に位置し、孔子を祭っている廟です。中は有料で、しかも混んでいますので、入る気がなくなりました。

夫子廟

その代わりに、夜食を!南京名物「鴨血粉絲湯」(鴨血と春雨煮込スープ)とかにみそ小籠包を食べました。正直にいうと、スープが塩っぱすぎて、ちょっと残念

鴨血粉絲湯

次の日の朝食は有名店の焼き牛肉の餃子、牛肉の小籠包、牛肉麺を食べました

有名店で食べた朝食、なぜか肉が全部甘い

早速鐘山風景区へ向かいます。

鐘山は昔から「江南四大名山」の一つに数えられ、東エリアでは、中山陵、明孝陵(世界遺産)、霊谷などが有名で、西エリアは、玄武湖公園と九華山で構成されています。面積は合計54平方メートル、大きいすぎます。チケットはセットで販売しているものがあって、連続2日間が有効です(要するに、普通2日間プランが推薦されています)。ですが、私たち時間がそんなにありませんので、1日でメインスポットだけを巡りました。

まず、朝8時からすでに明孝陵に来ました。明孝陵は明の太祖洪武帝朱元璋と后妃の陵墓です。秋景色が有名です。

秋の見頃が外れましたが、水杉林が依然として赤くてきれい(天気はちょっと残念)

水杉林

ブラックスワンが泳いています

こんな道を歩きます

秋景色の「方城」(高さ16.25メートル、長さ75.26メートル)、登れます

明代のもの

「方城」の後ろは朱元璋のお墓で、未だに盗難なし、そして発掘なし

 

明孝陵は結構広かったので、次の「中山陵」へ向かうのに、有料の電動シャトルバスにしました。中山陵は民国の創建者である孫中山孫文)のお墓と記念館です。世界遺産の明孝陵の入場料は70元に対して、中山陵は無料です。

中山陵

長い階段で疲れました

次に向かうのは美齢宮です。美齢は宋美齢のことで、蒋介石の奥さんで、孫文の奥さん宋慶齢の姉です。正式名称は国民政府主席官邸で、蒋介石宋美齢がよくここで泊まっていました。

https://ak-d.tripcdn.com/images/10070y000000m9aewFD82_C_1200_800_Q70.jpg

秋の空から見る美齢宮は本当にきれい(ネット画像)

入り口のフランクリン・ルーズベルト米大統領宋美齢にプレゼントしたビュイック

美齢宮外観(側面)

ダイニングルーム

お腹が空いたので、ランチへ行きました。

ランチ(江蘇省北の郷土料理、基本甘い)

午後は南京博物院です。所蔵品が多くて、中国国家博物館に次ぐ2位です。

入場無料ですが、予約がかなり難しくて、しかも人が多いです。

南京博物院

地下1階の民国時代の南京を復元したもの

その宝物たちの中、今回私が見えた有名なものは以下です。

後漢•錯銀銅牛灯

後漢•銀縷玉衣

西晋•青瓷神兽尊

後漢•金獣(中国考古学で発見された最も重い金製品)

驚いたのは、いいものが本当に多すぎて、他館で単独で展示するものが南京博物館では、このように一つのルームでまとめて展示しています。いろんな柄/色があるよって...

独特な展示方法

そして一番人気な展示品は、この清乾隆帝の玉製「芙蓉石蟠螭耳蓋炉」です。ピンク色でかわいいから、ネットでバズって、この展示ルームに入るだけに30分以上の列、そしてこの展示品を見るには更に列...なので、やめました。ほかにいっぱい国宝があるのに。

「芙蓉石蟠螭耳蓋炉」のためにこんなに並んでいます。

https://www.njmuseum.com/files/nb/collection/water/2020/08/21/159799827305436%E8%8A%99%E8%93%89%E7%9F%B3%E7%82%89.jpg

「芙蓉石蟠螭耳蓋炉」(ネット画像)

閉館時間になっても展示ルームはまだたくさん回っていませんでした。

もう疲れ切ったので、夕飯はホテルに戻ってデリバリー

デリバリーで一気にまた食べていない南京名物を網羅

最終日は小雨で寒くて、観光できる時間も少ないので、バスで明で作られた「南京城」を歩くことにしました。

京城の中華門

城の上で大報恩寺の琉璃塔や秦淮河が見えます。

南京の古い町並みも見えます

こんな感じで歩きます

10分ぐらい歩いたらすでに寒すぎて降りたいと思ったのですが、次の出口は後20分歩けないといけなくて...

最後の秋景色

それで私の南京の旅が終了です。母と伯母は揚州に行きました。いいな、私も行きたかったですが。またほかの季節に行けたら。

南京はさすが大都市で、物価は高いし、そして歴史のある都市だから、また行きたいところがたくさん。それも含めて、今度は違う季節に行きたいです。